北京ダックといえば、横浜や神戸、長崎などの中華街や高級中華料理店でしか食べられない貴重な料理だという認識が強いのではないでしょうか。
筆者も日本では一度しか食べたことがありませんでした。
しかし、台湾では状況が異なります。鶏肉や豚肉を扱う町のお弁当屋さんと同じように、アヒル肉を扱うお店として結構な数の烤鴨(カオヤー)北京ダックの専門店が存在します。しかも、中華料理店のように堅苦しくなく、ほぼ屋台のような店舗ばかりなのです。
このような屋台式店舗では、大体写真のようにカリカリに焼かれたダックが吊るされていて、一羽か半分かで購入することができます。
半分でも1人では多いので、2人以上でシェアする方が良いかもしれません。
店員さんに購入する旨を(今回は半分と)伝えると、その場で吊るされているアヒルを半分にし、さらに皮を北京ダック用に薄切りしお皿に入れ、残りの身と骨は炒め料理として調理してくれます。
このような状態が、一般的なテイクアウトの台湾式北京ダックになります!
お皿の上がメインの皮部分。器の中が甜麵醬。小さいチャック付き袋に入っているのは各店舗異なりますが薬味(ここは甘酸っぱい玉ねぎの漬物)。右上はダックを包む潤餅。上記全てで北京ダック半分1セットとなります。
また、身と骨部分はキャベツやバジルなどと一緒に炒めてくれ、こちらも北京ダックに並ぶかそれ以上においしく地元民に愛される料理となっています。
薄いクレープのような生地に皮や薬味、ソースを乗せていただくのですが、台湾ではこのクレープ生地が小麦粉=主食と考えられるため、実質北京ダックだけで一食の献立となるのです。ただ、それだけだと油っぽくたくさん食べられなかったり栄養が偏ることが心配されたりするので、身と骨を使った炒め物が付いてくるのはとっても良いおかずとなりますよね。
食べたい時に近所に気軽に買いに行ける。そんな存在の北京ダック。日本ではあまり馴染みのないダック料理ですが、台湾では他にも美味しいものがありますので、また機会があればご紹介したいと思います。
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