台湾茶探訪の旅、第2回目は「烏龍茶」に焦点を当てます。烏龍茶は、緑茶と紅茶の中間に位置する半発酵茶で、その芳醇な香りと豊かな味わいが特徴です。
烏龍茶の製造過程は、他の茶と比べても非常に手間と時間がかかります。まず、茶葉を摘み取った後、太陽の下で自然に萎凋させ、その後、屋内で発酵させます。発酵の過程で茶葉を定期的に揉むことで、茶葉から芳醇な香りが引き出されます。最後に、茶葉を乾燥させて完成となります。
台湾の烏龍茶は、その製造地によっても異なる特徴を持ちます。例えば、東方美人と呼ばれる烏龍茶は、甘くてフルーティーな香りが特徴で、凍頂烏龍茶は、その繊細な香りと深い味わいが評価されています。これらの違いは、それぞれの地域の気候や土壌の違い、そして製法の違いから来るもので、一つ一つが独特の個性を持っています。
烏龍茶を淹れる際には、まず急須一杯に沸騰したお湯を注ぎ、1分間蒸らします。これにより、茶葉の灰汁や雑味を取り除きます。1分経過したら、そのお湯は捨てます。
次に、再度急須に沸騰したお湯を注ぎ、1分30秒から2分ほど待ちます。この間に、湯呑に熱湯を注ぎ、湯呑を温めます。これにより、茶を注いだ時に香りがより引き立つようになります。
このように、烏龍茶の淹れ方には一手間加えることで、その豊かな香りと味わいを最大限に引き出すことができます。一杯の烏龍茶から、台湾の茶作りへの情熱と、その地域の風土を感じてみてはいかがでしょうか。