2020年夏、一悶着あったことを覚えていらっしゃるでしょうか。
雙連朝市がなくなる!という内容の情報が錯綜し、署名活動等も行なわれた「雙連朝市整備問題」です。
こちらはわたしが高校生の時に、台湾観光のツアーに組み込まれていて訪れた雙連朝市です。
右側のお店をはじめ、左側(公園側)も路上販売をする方でいっぱいで、真ん中の通路はこのくらいしかスペースがありませんでした。
観光地として以前よりツアーに組み込まれていたため、台湾人より日本人からの人気や思い入れが強い市場ではないかと感じます。
そんな朝市が、駅周辺の整備に伴って、2020年に大きく変化を迎えようとしていました。
左側の公園も整備を行うので、左側での路上販売者は一度撤退するように。という市からの要望でした。
自治体と市、朝市で働く方々とのやりとりが多くありますので本当の詳細は我々には分かりかねますが、一時的な撤退を求められた市場の方々は、コロナで厳しい状況であったこともありそれを拒否。
ただこの時点でも右側の店舗側は通常営業できたわけですし、片側の一時的な撤退に対するニュースであったにもかかわらず、情報が錯綜して「朝市がなくなる!」と騒がれる結果となりました。
結果、話し合いはきちんと落ち着き、左側で販売していた方々は一時的に別の市場に移ることが決定。
その間に市は整備を進めて、右側のお店は通常営業。
こんな状態でした。
そして、整備が完全に完了したのがこちら。
ずいぶんとスッキリ広くなりましたよね。
写真にあるように、青いラインから外側では今でも路上販売が可能となっています。
写真がなく申し訳ないのですが、現在の朝市は左側にもお店がありますので以前とは大きく変わらない風景で営業できている形です。
こちらの整備の中で、実は一番大きく問題となっていたのが消防法についてでした。
この長細い朝市の周りには細い路地がいくつもあり、またたくさんの方がお住まいで、火事になることも当然考えられます。
そのような時に以前の朝市の状況では、消防車が入ることができなくてとても危険な状況でした。
現在の市場の写真を見ていただいてわかるように、何かあった時に緊急車両がしっかり通れるように日頃からその空間をキープしておく。
整備によりそれができるようになったという形ですね。
2020年の7月に大きな波紋を呼びましたが、2021年1月からすでに両側での営業ができるようになり、台湾内は比較的すぐに元通りになっていたような気がします。
文化や風景を残したい!という思いもあり、生活がかかっている販売業の方もいて、地元民の悩みもあり、市の意見もあり…
そんな中でしたが、みんなが納得できる結果に終われて本当によかったです。
これから観光客が再び訪れるようになることが期待される雙連朝市。
みなさまもいろいろな思いがおありだと思います。
ぜひ直接足を運んで、綺麗になった姿をご覧くださいね。