【料理・グルメ】台湾のレシピノート 第29回:家庭で作る佛跳牆(フォーティャオチァン)
台湾料理はその独特の風味と多様性で知られていますが、中でも「佛跳牆(フォーティャオチァン)」は、高級料理として知られる逸品です。この名前は「僧侶が壁を跳ぶ」という意味で、その美味しさには僧侶も壁を跳びこえてくるほどという意味が込められています。豊富な食材と繊細な調理法が組み合わさり、深い味わいと豪華な見た目が特徴です。今回は、この佛跳牆を家庭で再現するレシピをご紹介します。
佛跳牆は、清の時代に福建省で生まれたとされる高級料理で、その名の由来にはいくつかの伝説があります。一つの伝説によれば、ある寺院でこの料理が作られた際、その香りが隣の部屋にいた仏像まで届き、仏像がその香りに誘われて壁を跳び越えてきたというもの。また、この料理は元々は薬膳料理として作られていたとも言われています。高級食材をふんだんに使用し、長時間煮込むことで、栄養価が高く、健康にも良いとされています。
ワンポイント
佛跳牆の特徴は、多種多様な食材を使用すること。アワビやシーキュウ、ホタテなどの海の幸をはじめ、キノコや昆布などの食材が使用されます。また、調理には時間がかかりますが、その分、深い味わいが楽しめます。食材の下ごしらえや煮込む時間をしっかりとることで、本場の味を再現することができます。今回は代表的な海の幸などを記載していますが、お好みでご用意ください。
レシピ
材料
- 冷凍アワビ:5個
- 冷凍シーキュウ:4個
- 冷凍コンクミート:2個
- 乾燥サンドブラストフィッシュモー:30g
- 乾燥ホタテ:4個
- 乾燥シイタケ:8個
- もやし:60g
- 小松菜:3本
- 鶏ガラスープ:1L
- 紹興酒:3大さじ
- アワビのソース:3大さじ
- オイスターソース:2大さじ
- 塩:1小さじ
作り方
- アワビ、シーキュウ、コンクミートを冷蔵庫で解凍する。シイタケとホタテを水で戻す。
- アワビとコンクミートをきれいに洗い、不要な部分を取り除く。
- フィッシュモーを適当な大きさに切る。シイタケの茎を取り除く。
- アワビ、コンクミート、フィッシュモー、ホタテ、シイタケ、紹興酒、アワビのソース、オイスターソースを鍋に入れる。
- 鶏ガラスープを加え、煮立たせたら弱火にして3時間煮込む。
- もやしを戻す。小松菜を洗い、半分に切る。
- コンクミートを取り出し、シーキュウを5分茹でる。
- 小松菜を2分茹で、もやしを2分茹でる。
- コンクミートを切り、鍋に戻す。シーキュウも鍋に戻す。
- すべての材料を取り出し、もやしをソースと混ぜ合わせる。
- もやしを皿の底に敷き、その上に他の材料を盛り付ける。
- ソースが十分に濃厚でなければ、コーンスターチでとろみをつける。
- ソースを材料の上にかけて完成。
佛跳牆は、その豪華さと独特の味わいで、特別な日の食卓を彩る最適な料理です。手間はかかりますが、その分だけ満足感も大きいです。家族や友人との集まりで、この特別な台湾料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
Photo taken by SunSuke (さんすけ)